食べ物は口から入り、食道、胃、十二指腸、小腸、大腸を通って肛門から排泄される。
食べ物の中の栄養分を体内に吸収されやすいものに
変える働きを消化という。
口の中で食べ物を細かくくだき、だ液の働きを受けやすくする。
だ液の中にはでんぷんを糖に変えるアミラーゼという
消化酵素がある。
食べ物は食道を通って胃に送られる。
胃の中で食べ物が混ぜられる。
胃は胃液を出している。
肝臓で作られた胆汁とすい臓で作られたすい液が十二指腸で食べ物と混じる。
小腸の中でさらに腸液が混ざり、食べ物の消化と
吸収が行われる。
小腸の壁にはじゅう毛と呼ばれる1mmぐらいの
ひだがたくさんあり、栄養はここから取り込まれて
毛細血管に入る。
吸収された栄養は毛細血管から静脈に入り、心臓に行ってから全身にまわる。
大腸では消化は行われず、主に水分が吸収されて大便を作り、これを肛門に送る。
(図:食道、胃、十二指腸、小腸、大腸、肝臓、膵臓を覚えましょう)
体に必要な酸素を取り入れ、体にたまった二酸化炭素を外にはき出すことを呼吸という。
空気を吸う時はろっ骨が広がり、横隔膜が下がって容積が大きくなるので肺がふくらむ。
空気を吐く時はろっ骨がもとに戻り、横隔膜が上がって容積が小さくなる。
(図では横隔膜が上下しています)
吐く息には二酸化炭素が多く含まれる。これは石灰水が白くにごることでわかる。
吸う空気の酸素は21%であるがはく息の酸素は16%になる。
吸う空気の二酸化炭素は0.03%であるがはく息では2-5%と高くなる。
肺は左右1つずつある。
吸う空気は口から気管を通り、さらに枝状に分れた気管支を通り、最後は肺ほうまで行く。
気管の内側にはせん毛を持つ粘膜があり、せん毛の動きでゴミをたんとして外に出す。
肺には肺ほうという小さな袋がたくさんあり、呼吸でとり入れた酸素と二酸化炭素を交換する。
酸素は肺ほうのまわりの毛細血管の中に入る。
だから、肺胞を通過した血液は酸素が多く、二酸化炭素が少ない血液になる。
(図:中央の気管、左右の気管支と肺胞(はいほう)に至る枝分かれに注目してください)
心臓はポンプのような動きをして血液を全身に送り出す。
心臓は厚い筋肉でできている。
内部は4つの部屋、右心房、右心室、左心房、左心室からなり、それぞれの部屋は血管や弁でつながっている。
心臓の左心室から出た血液は大動脈を流れ、
全身の毛細血管を通ってから大静脈に戻り、
心臓の右心房にかえってくる。
右心房内にかえってきた血液は、全身を通った血液だから酸素が少なく、二酸化炭素が多い血液である。
図では青色で示してある。
右心房の血液は心臓の弁を通って右心室に行き、右心室から出た血液は肺動脈を流れ、肺胞の毛細血管を通って肺静脈に戻り、心臓の左心房にかえってくる。
左心房内の血液は肺胞を通った血液だから、酸素が多く、二酸化炭素が少ない血液である。
図では赤色で示してある。
この酸素が豊富な血液は左心房から弁を通って左心室に入り、また左心室から全身に送られる。
左心室から全身を経由して右心房までの流れを体循環、右心室から肺を経由して左心房までの流れを
肺循環という。
動脈血とは静脈血にくらべ酸素が豊富で、二酸化炭素が少ない血液をいう。図の赤い部分を流れている血液である。
静脈血は酸素が少なく、二酸化炭素が増えた血液のことで、図の青い部分を流れている。
肺動脈には静脈血が流れていることに注意しましょう。
動脈は心臓からの勢いで流れるが、静脈は勢いがないので弁で逆流を防いでいる。
(図:左室からスタートして、下に回って右房に戻り、右室を経由、肺動脈を通って肺に行ってみましょう。さらに肺静脈を通って左房を経由して左室まで戻ってください)
血液は赤血球、白血球、血小板などの血球成分と
液体成分の血漿(けっしょう)からなる。
血球は骨ずいで作られる。
赤血球は酸素を運ぶ働きがあり、120日で新しいものと交換される。
赤血球はヘモグロビンという赤い色素を含み、これが酸素と結合する。
白血球(好中球、リンパ球など)は体内に入った病原菌を殺す働きをする。
血小板は血液を固まらせる働きをする。
血液の液体成分である血漿は養分や不要物を運ぶ。
(図:血球には赤血球、白血球、血小板があり、液体成分を血漿という。